新居浜市内の閑静な住宅街にお住まいの亀井さん。奥様は大の犬好き。携帯電話の待ち受け画面は愛犬カレン。初孫が出来たときも写真を入れ替えなかったほど可愛がっていたゴールデンのメス犬。
その日、亀井家は秋分の日を含む連休を利用して旅行に出る予定だった。カレンはペットのお泊り施設に預けて待っていてもらうつもりでいた。昼、ちょっと買い物に外出すると、カレンが吐瀉して倒れている。すぐに病院へ担ぎ込んだが、もうすぐ13才を迎える老犬は心の臓が弱ってしまっていた。人工呼吸器をつけて身動きもしないカレン。その彼女が、息を引き取る直前に、まるで”ありがとう”とでもいうように、しっぽを大きく10回ほどふってくれた。泪があふれてカレンの姿がかすんだ。「カレンは死期を悟っていたのね。一人ぼっちの時に逝くのがイヤだったんでしょう。逝く日を自分で選んだような気がします。」と奥様。旅行は中止となり、秋の連休はカレンの葬送のためのものへと変わった。
「いつかはこの日が来る」と考えていた亀井さんの手元には1枚のちらしがあった。四国ペットセレモニーオアシス。四国初のペットの移動火葬車で自宅まで来てくれるという。お別れの朝、オアシス号がやってきた。「思い出の場所でお見送りしましょう。ご希望のところへ行きます。」というサービスに亀井さんは感動した。水遊びが好きだったカレン、よく泳ぎに行った国領川。その河川敷にオアシス号は停車した。
美しい花々がカレンのまわりを飾る。グルメだった彼女の大好物やお気に入りのおもちゃも持たせてあげた。そして、最後に、家族全員で書いたカレンへのお別れのお手紙がそばに添えられた。
「必ずまた、とこかで一緒に暮らそうね。本当にありがとう。やすらかに眠って下さい。そして私たちを、その笑顔一杯の顔で見守って下さい。カレンさん、13年間本当に沢山の思い出をありがとう。」
野辺の送りは、おごそかに丁寧に執り行われ、カレンは爽やかな初秋の風に乗って旅立った。
あなたに会えてよかった! きみに会えて本当に幸せだった!!